
コンディショナーとトリートメントは、一体何が違うのかわからない人もいるのではないでしょうか。
コンディショナーとトリートメントの違いは、毛髪表面のみをケアするか、毛髪表面と毛髪内部までケアするかです。
コンディショナーは、毛髪表面を保護する効果はありますが、毛髪内部に働きかける効果はあまりありません。
それに対してトリートメントは、毛髪表面の保護と毛髪内部にトリートメント成分を補給する効果があります。
この記事では、コンディショナーとトリートメントの違いについて説明します。
コンディショナーとトリートメントの違いとは?
コンディショナーとトリートメントの違いは、毛髪表面のみをケアするか、毛髪表面と毛髪内部までケアするかです。
コンディショナーには油剤やコンディショニング成分配合され、毛髪表面をコーティングして保護する効果はありますが、毛髪内部に働きかける効果はあまりありません。
主成分であるカチオン界面活性剤が油剤とともに毛髪に吸着し、毛髪表面を整え手触りをよくしたりツヤを出したりします。
一般的にクエン酸などの酸を配合しpHを調整する効果もあります。
英語でコンディショナー(conditioner)は調整という意味があります。
コンディショナーのメカニズム

トリートメントにはコンディショナーのような毛髪表面のケアに加え、毛髪内部にトリートメント成分を補給する効果があります。
主成分であるカチオン界面活性剤が油剤とともに毛髪に吸着し、毛髪表面を整え手触りをよくしたりツヤを出したりします。
さらに毛髪内部にトリートメント成分を補給し、ハリやコシを加えたりうるおいを与えことができます。
英語でトリートメント(treatment)は処置という意味があります。
トリートメントのメカニズム

※カチオン界面活性剤
カチオン界面活性剤は電気的にプラスの性質をもっており、毛髪表面のマイナス部分に吸着して被膜を形成します。
<コンディショナーとトリートメントの比較>
コンディショナー | トリートメント | |
毛髪保護 | ◯ | ◯ |
栄養補給 | △ | ◯ |
ダメージケア | △ | ◯ |
コンディショナーとトリートメントの違いは、毛髪表面のみをケアするか、毛髪表面と毛髪内部までケアするかですが、どこまでがコンディショナーでどこからがトリートメントという決められている定義はありません。その基準はメーカーや商品によってもさまざまなので、名称はあまり気にしすぎなくてもいいかもしれません。
コンディショナーとトリートメントの歴史

〜1980年
シャンプー前に使用するタイプのリンス・トリートメントが一般的でした。
リンスはお湯に薄めて使うタイプがメインで、薄めずに使うタイプは業務用などで使用されていました。
1980年代
毛髪保護効果の高いリンスが増加し、コンディショナーと呼ばれるようになりました。
シャンプー後に使用するタイプのコンディショナー・トリートメントが普及しました。
マイルドなアミノ酸系のトリートメント成分が登場しました。
1990年代
コーティング力の高いシリコンの配合されたコンディショナー・トリートメントが広まりました。
毛髪内部のCMC(細胞膜複合体)を補うトリートメントが登場しました。
2000年代
ハイダメージをケアするトリートメントが普及しました。
2剤式や3剤式のシステムトリートメントが登場しました。
2010年代
髪質改善を目的とするトリートメントが登場しました。
ヘアアイロンの熱を使用したトリートメントが普及しました。
まとめ

コンディショナーとトリートメントの違いは、毛髪表面のみをケアするか、毛髪表面と毛髪内部までケアするかです。ただし、その定義はメーカーや商品によってもさまざまなので、名称はあまり気にしすぎなくてもいいかもしれません。