シャンプーをする意味は?シャンプーしすぎると禿げる?

ほとんどの人が毎日しているシャンプーですが、どんな意味があるのか、わからない人もいるのではないでしょうか。

シャンプーをする意味は、髪と頭皮の脂汚れを落とすことです。

髪と頭皮の汚れの8割はシャワーの湯洗いで落とすことができますが、残り2割の脂汚れはシャワーの湯洗いだけでは落とすことができません。

この記事では、シャンプーをする意味や、シャンプーしすぎると禿げるのかなどについて、美容師の観点からわかりやすく説明します。

 

 



 


シャンプーの意味は?



シャンプーをする意味は、髪と頭皮の脂汚れを落とすことです。

髪と頭皮の汚れの8割はシャワーの湯洗いで落とすことができますが、残り2割の脂汚れはシャワーの湯洗いだけでは落とすことができません。

水と油は分離してしまうため、シャワーの湯洗いだけでは脂汚れを落とすことができないのです。

そのため、シャンプーを使用して脂汚れを落とします。

シャンプーには洗浄成分(界面活性剤)が配合されているため、脂汚れを落とすことができます。

界面活性剤は、水になじみやすい親水性と、油になじみやすい親油性の両方の性質を持っているので、水と油のように混ざり合わないものを混ぜ合わせることができます。

水と油を混ぜ合わせることにより、脂汚れを落とすことができるのです。

また、シャンプーに配合されている洗浄成分にはいくつか種類があります。

その洗浄成分の種類によって、シャンプーの良し悪しは大きく変わります。

 


 

 


シャンプーのおもな洗浄成分の種類


 

高級アルコール系(石油系)

洗浄力 ★★★★★
安全性 ★★

洗浄力が高く、泡立ちの良い洗浄成分です。原価が安いため、一般的に幅広く使用されています。

成分名:ラウリル硫酸Na、ラウレス硫酸Na、ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸塩など

 

グルタミン酸系(アミノ酸系)

洗浄力 ★★
安全性 ★★★★★

グルタミン酸というアミノ酸をもとにつくられていて、頭皮に対してやさしい洗浄成分です。

成分名:ココイルグルタミン酸Na、ココイルグルタミン酸TEA、ラウロイルグルタミン酸Naなど

 

アラニン系(アミノ酸系)

洗浄力 ★★★★
安全性 ★★★★

アラニンというアミノ酸をもとにつくられていて、洗浄力が高く安全性のある洗浄成分です。

成分名:ラウロイルアラニンNa、ラウロイルメチルアラニンNa、ココイルメチルアラニンNaなど

 

タウリン系

洗浄力 ★★★★
安全性 ★★★★★

タウリンからつくられていて、洗浄力が高く安全性があるので、デリケート毛にも有効です。

成分名:ココイルメチルタウリンNa、ラウロイルメチルタウリンNa、ミリストイルメチルタウリンNaなど

 

タンパク質系

洗浄力 ★★
安全性 ★★★★★

毛髪のタンパク質に類似しており、親和性があるので、コンディショニング性が高いです。

成分名:ココイル加水分解コラーゲンNa、ラウロイルシルクアミノ酸Na、ラウロイルシルクアミノ酸Kなど

 

スルホコハク酸系

洗浄力 ★★★★
安全性 ★★

泡の持続力に優れていて、他の活性剤と組み合わせると気泡力が増します。高級アルコールを原料としているが、刺激性はやや弱くなっています。

成分名:スルホコハク酸ラウリル2Na、スルホコハクラウレス2Na、スルホコハク酸(C12-14)パレス-2Naなど

 

アルカリ石けん系

洗浄力 ★★★★★
安全性 ★

洗浄力が高く生分解性も高いです。phが高いため頭皮への安全性は低いです。

成分名:オレイン酸Na、脂肪酸Na、脂肪酸Kなど

 

酸性石けん系

洗浄力 ★★★★
安全性 ★★

適度な洗浄力があり、弱酸性なので刺激が緩和されています。合成の油を原料としており、高級アルコール系に類似しています。

成分名:ラウレス‐3酢酸Na、ラウレス‐4酢酸Na、ラウレス-4カルボン酸Naなど

 

ベタイン系

洗浄力 ★★★★
安全性 ★★★★★

きめ細やい泡立ちで安全性が高いため、ベビーシャンプーなどにも使用されています。

成分名:ラウラミドプロピルベタイン、ココアン酢酸Na、コカミドプロピルベタインなど

 


 

 


シャンプーしすぎると禿げる?



シャンプーしすぎると禿げる要因になることがあります。

シャンプーしすぎると、過剰に皮脂が分泌されて毛穴が詰まることがあるからです。

シャンプーしすぎて必要以上に頭皮の皮脂が取り除かれると、その反動で過剰に皮脂が分泌されます。

皮脂は取り除かれると、それを補おうとして皮脂を分泌するため、必要以上に取り除かれると余分な皮脂まで分泌してしまいます。

過剰に皮脂が分泌されると毛穴が詰まり、細胞が毛髪をつくるときに障害が起こります。

そうなると毛髪は細くやわらかくなり、脱毛しやすくなることがあります。

そのため、1日に数回程度のシャンプーであれば問題ありませんが、1日に数十回もシャンプーするようだと、禿げる要因になることがあります。

 


 

 


シャンプーしすぎると起こる問題




過剰な皮脂の分泌

シャンプーしすぎると、必要以上に頭皮の皮脂が取り除かれ、その反動で過剰に皮脂が分泌されることがあります。


頭皮の乾燥

シャンプーしすぎると、頭皮を乾燥させ、かゆみや炎症を引き起こすことがあります。


毛髪へのダメージ

シャンプーしすぎると、毛髪のタンパク質を喪失し、ダメージを受けて脆くなることがあります。


髪色の劣化

シャンプーしすぎると、髪の色素が流出し、髪色が劣化してしまうことがあります。

 


 

 


まとめ



シャンプーをする意味は、湯洗いでは落とせない髪と頭皮の脂汚れを落とすことです。

シャンプーは1日に数回程度あれば問題ありませんが、1日に数十回もシャンプーするようだと、禿げる要因になることがあります。

 


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